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<10>芸能保存会 (2006年10月7日)
お座敷堪能する機会を

札幌に本格的な夏の訪れを告げる北海道神宮例大祭。その一番の出し物は、華麗な山車行列。山車の中で芸者衆が舞い、唄(うた)う姿は祭りの華だ。

 だが、昭和30年代の全盛期には350人余りいた芸者も、今ではわずかに13人。そこで、三味線、踊りなど花街の伝統芸能を守っていこうと結成されたのが「觴詠(しょうえい)の会」だ。1か月5000円を積み立て、4か月ごとに割烹(かっぽう)「さわ田」(中央区南9西6)で、料理を味わいながら芸者衆の芸を堪能する。

 会の中心となったのは、山車で芸者衆のお世話になっているススキノっ子たち。看板店経営本間信彦さん(64)らが呼びかけ、今年1月、最初の例会が実現した。

 集まったのは、ススキノの若手経営者や料理屋のおかみ、主婦ら30~60歳代の約30人。座敷で舞う芸者の姿は、山車の上での舞とはまた違った優雅さで、三味線、太鼓も、磨き上げられた音を披露した。

会の名前は東晋の書家、王羲之の詩「蘭亭序」の「一觴一詠(いっしょういちえい)、また以て幽情を暢叙(ちょうじょ)するに足る」(一杯の酒に一首の詩は、また秘められた感情をのびやかに表すのに十分である)から名付けた。

 本間さんは、祖父の代からのススキノ暮らし。若いころ、きれいな着物姿で歩く芸者はあこがれの的で、「いつか座敷で遊んでみたい」と眺めていたという。会の名付け親、佐藤弓子さん(50)も、近くの芸者置き屋に友達がいて、一緒に通学したことがあり、芸者は身近な存在だった。

 「あんな素晴らしい芸を廃れさせるわけにはいきませんよ」。本間さんの口調にも熱がこもる。

 同じような会として、「北海道古典文化伝承会」が同時期に発足した。こちらも若手経営者らがメンバーで、さわ田で長唄を聞く会などを開いている。

 「本当にありがたいです。励みになります」。さわ田を経営する沢田啓子さんは、応援団に深く感謝している。 (おわり)

(読売新聞引用)
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